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2003年08月07日版 |
◆ IT時代こそ信頼できる人が客をつかむ ◆
いま、IT時代になって最も中抜きの心配をしているのは、"出入り業者”的な代理店である。発注側がメーカーと直で取引したほうが安くなるのではないか、と考えるし、メーカーが本当に自社を強力に代理してくれているのか、という猜疑心がある場合はなおさらである。
しかし、このような商品をB2Bのトレード・エクスチェンジとしてインターネットで扱ったところはいずれもうまくいっていない。その理由は、見知らぬ買い手と売り手がインターネットで遭遇しても、単価の高いものはおいそれと商談にならないからである。品質は本当に大丈夫か、支払いは滞らないか、故障した場合の部品供給は、などの心配が際限なく噴出してくるのだ。
だから、そのような場合でもうまくいっている時には”サイバー購買代理店(エージェント)”のようなものがインターネット上で活躍することになる。この人が、買う人に代わって世界中の供給者を調べまくり、推薦するのである。信頼できる人(エージェント)が推薦すると、そこに注文が集中するようになる。売るほうにもサイバー販売代理店とでも呼ぶべき人が登場する。その人がメーカーに代わって、世界中の購買部門の中から魅力ある顧客を見つけてきて売り込んでくれる。いずれの場合も従来の代理店マージンより、はるかにすくない口銭でやってくれるが、こうしたサイバー仲介人(エージェント)なしにはB2Bのビジネスはなかなかうまくいかない。いくらIT時代といっても、顧客を見つけるには自動検索エンジンではなく優れた人が必要なのだ、ということが次第に明確になってきている。
出展:ビジネス・ウェポン (小学館) 大前研一著
フィギュアネット
取締役社長 島崎ふみひこ